朝日新聞の声欄、16歳の少女のシングルファーザーについての提言が載っていました。
読んでいて朝から心があたたかくなりました。
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シングル家庭に育つ16歳の投稿
母が亡くなり、父はシングルファーザー歴6年だ。最初のころは、慣れない台所に立って砂糖と塩を間違えたりもした。しかし、世間の母親たちに負けないくらい仕事と家事の両立に励む父は、多くの時間と愛情を私に注いでくれていると思う。
お母さんはこのお嬢さんが10歳の時に亡くなられたのですね。
それから6年、お父さんと支え合って暮らしてきて、今ではお父さんのサポートを考えるまでに成長されました。
でも、シングルマザーに比べて認知度は低い。地域や国のサポートも十分でないように感じる。特に娘を持つ父親は、我が子の体や心の発育について悩むことも多いと思う。
そんな父親たちが集まれるコミュニティーがもっと増えたら良いと考える。子育てが多様化している今だからこそ、シングルファーザーに限らず、全ての父親が集まって相談し合える場が必要ではないだろうか。
シングルファザーとシングルマザーとの違い
うちの夫もそうでしたが、シングルファザーはシングルマザーとは、周囲の受け取り方はちょっと違いますね。
まず、会社で、シングルマザーなら「子供が熱を出しまして」とも言えますが、これをシングルファザーが言うということはなかなか難しいところがあります。
女性の職場だと、シングルか既婚に関わらず、女性同士助け合ってというところもありますが、男性では相互扶助の可能性は薄い。
しかも、夫のところは、工業系の会社なので、独身男性が大半ですので、理解を得ようとも思えなかったでしょう。
死別はともかく離婚した男性に対しての心情的なサポートというのは、たとえ擁護の気持ちがあったとしても、周囲の人はかえって配慮がしにくいでしょうね。
女性に比べて社交的でない男性は助けが得られにくい
地域に関しては、夫は「助けてくれたのは隣の人だけだった」と言います。
お隣のお母さんは娘さんが成人してから精神障害になられて、たぶんそれだから人の痛みもわかったのでしょう。
町内会の当番などで、当番の義務がこなせず、身の置きどころもない夫に代わって、いろいろ用事を引き受けてくれたといいます。
ただ、それもこの方だけだったというのですから、地域のサポートというのも、まだまだ期待できるところではありません。
これは社会や地域のせいというよりも、そもそも男性というのはあまり社交的ではないのですね。
いざという時よりそれ以前の付き合いがまったくないということも多いです。
今イクメンの団体や会というのは聞いたこともあるけれど、シングルファーザーの買いがあったとしても、家の夫だったら行くかな? 多分参加しないです。
人にも拠りますが、男性は人に頼るということはあまりない。勢い、親頼みということになって、高齢の両親は相当苦労したようです。
ジェンダーバイアスのない社会
私が大人になるころ、男女関係なく子育てを担い地域が支える世の中になっていてほしい。
この娘さんは、お父さんがシングルファーザーだからこそ、こういう意見が持てるようになって、素晴らしいと思います。
実際の家事や育児を通して今の男女役割の不均衡が均されていくと同時に、ジェンダーバイアスも薄くなっていく気がします。
この娘さんが、社会に出るころには、男女共に平等に育児や家事に、そして仕事に参加でき、どちらかが片方に対して劣っているという考えがなくなりますように。
若い世代の方々のこれからが楽しみです。