会食恐怖症が治った経験を記します

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会食恐怖症が治った経験を記します

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会食恐怖症がテレビ番組で報道されて、注目を集めています。

人とご飯を一緒に食べる会食の機会が制限されると、日常のいろいろな場面で支障が出てしまうという悩みなのですが、相談できるところがないのが困りものです。

会食恐怖症に悩んでいる人のために、会食恐怖や嘔吐恐怖が治った私自身の経験を記してみようと思います。

会食恐怖症が話題に

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テレビ番組「 有吉に聞いてほしい話」で 男性のタレントさんが自らの会食恐怖について話をするという場面がありました。

あまり知られていない会食恐怖症に対しての理解が深まると期待の声が聞かれるようになりました。

会食恐怖症というのは 人前で食事をすることに強い不安や恐怖を感じる不調の一種です。

たいてい嘔吐恐怖症を伴うことが多いのですが、実際に吐いてしまうということはないようです。

また、会食恐怖症は体そのものに異常があるのではなくて、心の問題であるところが特徴です。

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会食恐怖症の症状

テレビのタレントさんが対話の中で語っていたことは以下のような事柄でした。

  • 外でご飯を食べるのはダメ
  • 家族旅行でもご飯を食べようと思うと苦しくなってしまう
  • みんなの前で吐いたらどうしよう
  • お腹を壊したらどうしよう
  • トイレに行った時トイレに人が入っていたらどうしよう

会食恐怖症の人はこれらのことが気になって外食や会食に 支障が生じることになります。

会食をする機会というのは 日常生活で 非常に多いので、人との交際や生活に 困難を感じるというのが悩みなのです。

会食恐怖症だった経験

話題を聞いていて思い出したのですが、 私自身も 以前は 会食恐怖症でした。

今は家族と食べることにはそれほど困難を感じなくなったので、一応治った と言えると思います。

食べ過ぎて苦しくなるということを避けようという気持ちはありますが、 外食時の嘔吐恐怖というのは全く なくなりました。

ここから私の体験をもとに 会食恐怖症の人に伝えられそうなこと 役に立ちそうなことを書いていこうと思います。

会食恐怖症の原因

会食恐怖症の原因は何かというと、1つは何らかの出来事がきっかけとなって起こったというものが多いようです。

例えば 給食の時に残さず食べなさいと言われたとか、子供の時に 誰かの教室で吐いてしまって先生にの対応が悪かったとかの見分によることが多く、実際に食べているときに具合が悪くなってきっかけになったというのは、あまり多くないようです。

会食恐怖症の原因とはいっても、「 悪いものを食べて当たった」とか ウイルスでインフルエンザになった というような同じ条件で誰もにも起こる症状ではないため、原因というより、「きっかけ」というべきでしょう。

会食恐怖症のからくり

会食恐怖症のからくりとして「脳の誤作動」と説明しているサイトがあります。

ただし これはあまり 適切な表現とは言えないと思います。

メンタルの不調の多くは確かに記憶と関係がありますが、会食恐怖症は 脳の疾患ではありません。

食べたら直ちに吐くというのであれば問題ですが、実際にそのような話は聞いたことがありません。

私自身は実際「脳の誤作動」である手指の疾患がありますが、そういうものとは全く違うので、誤解をしないでいただきたいとも追います。

会食恐怖症の正体は”イメージ”

会食恐怖症の正体は、恐怖症に悩む人自身の単なるイメージです。

実際の現象や症状ではなく、そのように思うということそれ自体が症状なのです。

会食恐怖症に関して「脳」 という言葉を用いてしまうと治りにくいというイメージを与えてしまうので、このように思い込まない方がいいと思います。

私の経験から言っても会食恐怖症は誰でも治せますし、治ります。

会食恐怖症が治った

私自身は会食恐怖がいつ始まったのかというと、 私の場合小学校の時から音楽の早期教育を受けており、先生が非常に厳しい方だったので、電車に乗って 先生のところに行くまでの間に車酔いのような症状が起きるのが普通でした。

そのため お昼を食べるのも少量を無理やり食べているというような状態でした

しかし 自分では車酔いだと思っていたものが、 車酔いではなく、 強い緊張があるということに気がつきました。

その上、困ったことに 中学生の時に2回ぐらい実家中毒になったので、実際に吐き気があるのに無理をして先生のところに行く というようなことをしたために、「吐いたらどうしよう」との思いが残ってしまったようです。

会食恐怖症とデート

20代の最初の頃に 家庭環境の都合で早めにお見合いをして結婚しようということになったのですが、 見合いの相手と一緒に出かけても、食事が食べられないのはもちろん 困りました。

相手と結婚してからも、外食が元々好きでありませんでしたが、その相手とは 離婚、その後 数十年経って 今の夫と またデートすることになりました。

食事には苦手な状態は続いていましたが、 再婚のためのデート となると 食事以上に別な意味で相手に気を使ったり、 相手を見極めたり、既に大人なので上手に話しながら情報をとったり考え方を知ったりが大切で、 食事が一番大切な事柄ではなくなっていました。

つまり、食事をしているのだけれども、食事や会食をするのが目的ではなかったということです。

環境と心境の変化

さらに、その相手と再婚してからは今度はひじょうに忙しく、 食事の準備がたいへんということになりました。

なので、時間がない時や面倒な時は、とにかく自分は食べても食べなくてもいいので相手に食べさせればいいやと思って食事に出かけるようになりました。

そう思ってからは あまり自分の思いには こだわらなくなり、 食事を重ねているうちに だんだん 「今度はどこそこに行って美味しいものを食べようね」という会話もできるようになって今に至っています。

外食恐怖症の治し方

自分の場合、会食恐怖症がなぜ治ったかというと、食事には行っても食事が目的ではなかったという状況に置かれたからだと思います。

つまり、「食べる」ということから視点がずれたことが治った理由だと思います。

治し方1 食べても食べなくてもいい

会食恐怖症にとらわれているときは「食べる」ことを一番に考えています。

しかし、通常の食事とは違い会食というのは、食べることが目的ばかりでないことも多く、料理を前に人が集うことが目的ということの方もあります。

料理はあるが食べても食べなくてもいいと思えば、会食恐怖は起こりません。

治し方2 残すのは自由

外食恐怖症の多くは、「残してはダメ」という思い込みがあります。

多くは、小学校の給食で「残さず食べる」ように指導されたり強制されたりした経験があるようです。

外食の際はお金を支払っているので、「お金がもったいない」という考えもあります。

しかしもし、外食に行ってまずい料理が出てきたとしたら、何口か食べたあとでも迷わず平気で残すと思います。

お金を払って食べているのですから、残してもお店の方はまったく差し支えはないのです。

条件が変わると考え方は全く変わるということは覚えておきましょう。

たとえばダイエット中の人が、回転ずしに行って、刺身だけを食べて下のご飯を残すことが問題になったことがあります。

本人にとってはわざわざ出かけて行って、お金を払って注文しているのにかかわらず、料理の大半は「食べてはだめ」の思い込みがあるのです。

良しあしはともかくそれも可能です。

また、最近は高齢者が多いので、お膳の上の物が全部食べられないことも普通で店側も配慮をしていることが多いです。

お年寄りは「量が多くて食べられない」と平気で言います。

今の流行のテイクアウトが可能なところなら、持ち帰れるものは容器をもらって持ち帰ってきてもいいです。

とにかく「量を食べる」ことにはこだわらなくていいのです。

食べられる分だけを食べましょう。

治し方3 デートの相手には「小食」

会食恐怖で悩みの種はデートの場合です。

女性の場合は「小食」とか「ダイエット中」と説明しておけばおおむねだいじょうぶです。

また、相手の男性がたくさん食べるタイプなら、親しくなってからならそちらにあげてしまうのもいいかもしれません。

男性の場合も同じで、とりあえず「小食」「ダイエット中」としておきましょう。

どちらも食事が問題なのではなくて、相手と出かけることがデートの一番の目的です。

相手もそうだと思います。なので、食事に多大なポイントを置かなくてかまいません。

外国の映画で、食事に誘われても「おなかがすいていないの」と断る場面が多くあります。

日本人は相手に気を使い過ぎですし、相手に合わせ過ぎです。

相手が食べれば自分も食べなくてはならないという考えがありますが、こだわらなくていいのです。

デートの場合は毎回外食でなく、どこかでやや贅沢なランチのお弁当を買ったものを用意して、一緒に食べるのも良いアイディアです。

外食をすると思えば相当豪華なお弁当が買えると思います。

会食恐怖と恋愛

会食恐怖で心配されるのはやはり相手のいる恋愛とデートの場面だろうと思います。

しかし、私自身の経験でいうと、見合いの後のうどん屋で一口しか食べなくても結婚が成立しています。

再婚の際も食べられないと思ったので、ファミリーレストランで2人で1枚ピザを選んでもらったことがありますが、それでも結婚しています。

「食べないと恋愛できない」と思っているのは、会食恐怖症の当人の方で、相手は全然気にしていないことの方が多いです。

食べ方の基準はどこにある?

逆に言うと、私が会食恐怖症だったときは、恐怖の回避を優先するあまり、相手に昼ご飯を食べさせないでジュースだけというようなことを平気でしていたと思い出します。

つまり私自身の方が、会食に関して「相手に不快感を与えないよう気持ちよく残さずに食べないとダメ」という規範があると思っていたわけですが、目の前の相手がそう言っているというわけではない。

逆に「自分が不安なので相手にも食べさせない」という勝手な規範に相手を従わせていたことになります。

会食をする相手との関係

「私に合わせてお腹がすいているだろうな」という思いやりを相手に対して持てた時、自分は食べても食べなくてもいいのでまず相手に食べさせなくちゃと思ったことが、会食恐怖症の克服になったと思います。

要は、会食恐怖というのは社会恐怖や対人恐怖も含まれているわけですが、回数を重ねて会っているうちに、相手のことが好きになり、それと同時に大人らしい思いやりが生まれたともいえます。

恋愛が会食恐怖克服のきっかけに

さらに、単に相手と付き合いたいというのではなくて、好きで大切な相手が空腹ではかわいそうだ、おいしいものを食べさせたいと思った時から、それが自分への思いに転化していきました。

相手に食べさせることが、実際にも心理的に自分にも食べさせること、相手にもそうするように自分が食べて喜べることにつながっていったのですね。

そういう意味では、恋愛や友人、人とのつながりは会食恐怖症への克服につながるものです。

私自身も結婚した今でも人嫌いですし、身内の叔母とも外食したいとは全く思わないままなので治そうとこだわる必要はないと思います。

しかし、人の置かれた環境はいつまでも同じ場合ばかりではありません。

そして置かれた環境や条件に応じて会食恐怖症は自然に治ります。

会食恐怖のためのおすすめ本

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貝谷 久宣先生は不安障害の専門家で第一人者です。




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